「聞き書き」=rispect

キーワードは、「リスペクト」

元朝詣

地域に残されている「民族資料 農民のくらし」という冊子の中に、「農家の農耕儀礼と礼祭行事」についての詳しい説明が書いてあるのを見つけた。

 
「元朝詣」について以下のように記載されている。
 
一月一日、年の始めの日に、今年こそ豊年でよい年であるようにと、氏神をはじめ近郷の神社に参詣するのであるが、このように祈念のための参詣であるから、誰よりも早く神さまにおねがいをしようと、早朝に金銭よりも大事にする白米を「オハネアリ」と称して、白米と幣束を持って出かけ参詣するのである。人によっては、二年詣りといって、その先を越して参詣に行くほどの深い信仰でもある。そこで家長が、その年のねがいをこめて神社に参詣に出かけているので、家族の者は雑煮餅の準備をして、その帰りを待っているのである。家長が参詣から帰り家族が揃えば神棚の大麻に神酒を供え、燈明をともし、一年間の無事をねがい家族で雑煮餅を食して祝うのである。
 
仕事場近所の神社を参拝した際に、狛犬に籠が下げられてあった。

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不思議に思い、覗いてみると白米とお金が入っていた。

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ずいぶんと深いお辞儀をしていると思ったら、円背になっていて、歩くのも大変な様子の御老人が何人も参拝に来ていた。

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近い将来、自分で作った米を持って参詣したい。